日本初の万年筆製造やふでペンの発明など、老舗の文具メーカーとして知られる
セーラー万年筆様の工場棟に、ModuleX®をご採用いただきました。
創業地である広島県呉市に万年筆のペン先やインクの生産工場を新築し、
新たな歴史を刻む場所を、ペン先をイメージした建築で示しておられ、
外観だけでなく、エントランスから屋上までを貫く特徴的な建築デザインを、
トップライトから取り入れられる自然光と人工光の照明効果によって、
どのように美しく表現できるかを検討し、照明計画を行いました。
日中は自然光がふんだんに入ってくる環境であることから、
当社独自開発の照明設計技法を用いたライティングナチュラライゼーション®︎
効果によって、自然光量と人工光量の補いによって外部と内部をつなぐ
バランスを十分に考慮し、環境制御技術であるModuleX®Controlsを用い、
日中と夜間の照度、輝度バランスを最適化した照明環境を行っています。
1階のエントランスでは自然光がほぼ入らない空間であり、シリンダーに
囲まれた螺旋階段をグラデーションライティングを用いて強調することで、
2階へ導く効果と共に、中心性を持たせた空間を実現しています。
2階のレセプションでは、ペン先をイメージした吹き抜けへ向かうように
なっている木の床パターンと、天井に使用された美しい白漆喰とガラス窓が
作り出す明暗のコントラストが空間の印象を大きく変えると考え、
当社独自の照明設計技法である視野角内ライティングモデュレーション®︎を
用い、どこに、どれ位の、照明エネルギーを照射するのかを検証し、
自然光の入る日中の空間では建物奥の空間を明るく感じさせる手法を採用し、
夕方から夜にかけては建物外部からの見え方も重視した照度、輝度バランスを
実現し、外と内をつなぐ明るさのバランスに配慮した計画としました。
照明器具にはグレアコントロールされたダウンライトを使用することで、
夜間に建物の内側から見る際に窓ガラスに映り込みが無いため、クリアに景観を
鑑賞することができ、外から建物を見上げても照明器具の存在を感じること
なく、床による反射光が空間内で柔らかく広がり、日中とは異なる
輝度バランスで表現された建物全景を見ることができます。
プロジェクト名 | セーラー万年筆株式会社 広島工場 |
デザイン | SIMPLICITY |
ModuleX ソリューション フォーメーション |
チーフライティングデザイナー 田中一行 |
写真撮影 | ad hoc inc. |
主要器具 | ConsciLed、ModuleX Controls、ModuleX60、ModuleX80、NEO DOWNLIGHT、NEO DOWNLIGHT/ModuleX LINEAR Mounting |
所在地 | 広島県呉市天応西条2-1-63 |
電話番号 | 0823-38-7144 |
URL | https://sailor.co.jp/ |
プロジェクト名の敬称は省略させていただき表示しています。